ニンニクの【すべりたくない話】2
※下品な発言が含まれます。心してお読みください。でも自信作です。お願い!読んで!てか、読め!
タイトルは敢えて最後に言おうと思う。
つい先日、日本橋に行った時の話。
通称オタロード。関西の秋葉原と言われる場所でメイド喫茶やホビー、家電などが集結しているポップカルチャー聖地、大阪日本橋。
日本橋オタロード | 大阪まるわかり | OSAKA-INFO
これはボードゲームやグッズなどを求め、彼女と遊びに行った時の話になる。
突如猛烈な尿意が俺を襲った。
数秒前までは「おしっこしたいな」だったのが、「漏れそう」を通り越し「漏れる」までに突然変異した。
恐らく外と室内の温度差により膀胱がバカになったのだと思う。
これはかなりやばい。
今すぐ小便したい。
だが困ったことに都会ってのは店内どころかコンビニにもトイレが併設されている場所は少ない。コロナによる貸し出し禁止も相まって、限られた場所でしか放尿を許されない。
もしかしたら知らないだけで有名トイレスポットがあるのかもしれないが、いつもわざわざ駅まで向かってトイレをする俺は知る由もない。
とりあえず今回の尿意では駅までもたない、とだけ伝えておこう。
それほど俺のおしっこゲージはフルマックスまで振り切っていた。
彼女に「ちょっとやばいかも」と伝えるが、俺の小便など気にする素振りもなく。
あくまで他人事、頑張ってというスタンス。
悠長にどこ行こう~という顔をしている事に徐々に腹が立ってくる。
俺の膀胱無くして日本橋を歩けるのかと。
でもそんな事で一悶着起こしてしまっては本当に漏らし兼ねない。
先ずは尿処理をしなければ遊びもオタ活もクソもないので、急いで辺りを散策する。
できる限り最短での便所ルートを見つけなければ死へのルートまっしぐらだ。
でもトイレを探しに建物に入ったとして無かった場合に、数秒のロスが生じる。今はその一瞬さえをも争うギリギリのレース展開であり、コンマ1秒でも惜しい。
尚且つトイレがあるかもしれない、もう少しで解放できるかもしれないという、淡い期待も持ちつつ探す事になる為、尿達も我れ先にとより圧をかけてくる。
探す行為は寧ろ自殺行為と言えるだろう。
兎にも角にもまとめると、今は必ずトイレがあると分かっている場所に、最速で、一直線に向かわなければ、24歳の男が大阪で大洪水を起こしてしまう。
2022年最悪の大災害、事件簿が脳裏をよぎる。
まずは喫茶店。以前入った事もあって、トイレの存在は既に確認済みだ。コーヒーの飲む飲まないはさておき、彼女に会計を任せて「先に席確保しとくわ」と言い残し、入店速攻便所作戦。
思い返せば、この作戦が非情だが1番得策で最善な方法だったのかもしれない。
だが彼女は乗り気では無かった。
そりゃそうだろう。レジすっ飛ばして一目散に、超スピードで便所に駆けていく彼氏は俺が女でも嫌だ。加えて喫茶店の緩やかなティータイムをぶち壊す作戦。出し切った後に飲む一杯は味がするのだろうか。
この時は焦りの一心で、喫茶店でさえ公衆便所としか見れず、なんか尿出し切ったらコーヒー飲める施設、という謎の思考に至ったのだからしょうがない。小便とは怖いものだ。カフェオレ一杯10000円する喫茶店でも俺はこの時、尿ができるのなら入っていたのかもしれない。
次は立ち小便。どこか建物の陰にでも隠れて素早く尿を済ます作戦。
古き時代より伝わる最も汚らわしい愚行。
今は危機的状況。選択肢の一つとしてもいいだろう。
だが観光地でもある上に今日は日曜で人目も多いのにどうする?
これまた穴場探しに時間がかかりそうだ。
そもそもそれ以上にいい歳の大人が世にチンポを晒し、尿を地面にぶちまけるなんてしてもいいのか?
モラル的に却下とする。
ペットボトルで貯尿作戦はどうか。
この日俺たちは車で来ていた為、少し歩けば駐車場がある。車内で何かしらの容器を持って小便するのも一つの手か、と考える。
だがその容器をどこで手に入れようか。そもそもどの量出てくるのだろうか。500mlでは収まらないのではないか。そうなると2Lのペットボトルをコンビニで買わないといけないのか。容量を履き違えて溢れ出てきたらどうしたらいいのか。
なんて色々考えて、準備が必要と思い却下。
もういっそのこと、漏らすか?
もしかしたらちょびならいけるんじゃないか?
そう思ったが、今日のズボンは淡いブルーのジーパンで雨などの水滴が当たっただけでもシミになる生地。漏らしてしまえば一発丸わかりアウトだ。
真っ黒のスウェットとかならまだしも、周りにバレるので漏らしはできない。却下。
上記4つの案。
思考した時間はたったの3秒。
たかが3秒、されど3秒。
時が進む度に膀胱はプッシュされ、次第に冷や汗をかき始める。
遂に俺は内股、及びチン先を右手でガツッと摘む行為に走る。
側から見たら、一発で『漏れそうな人』と分かる状態になった。
そこでふと閃く。
外から施設内トイレの有無がわかる方法を、だ。
それは階の多い建物で、尚且つ各階の売り場ジャンルが入り口に掲載されている建物。
こういったマップには何をどの階で売っているかに加え、トイレや喫煙所などの情報も開示している場合が多い。
ここで、見つければ最短でほうにょれる!(放尿できるの動詞)
と考えたその瞬間。
4車線の道路挟んだ向こう側で、それらしきマークを見つける。
フロアマップの右下に書かれたお決まりのマーク。
しかも2階。4階だったらどうなっていた事か。
1階で安堵し、そこからエスカレーターで膀胱プッシュの大騒ぎ。『押し出せ♪尿出せ♪押し出せ♪尿出せ♪』と、天国を目の前に地獄へ転げ落ちてしまうかもしれなかった。
よし!行くぞ!そう思って、向こう側に渡ろうとし…
トイレでは無かった。
遠目から見たら色合いも配置も一緒だろ!
ふざけんな!
早めに気づいてよかった。道路渡ってから気づいたら店のラジコン全壊し大暴れモード突入していたかもしれない。
と落胆していると、すぐ後ろのゲームセンター2階で彼女がトイレを発見。
すまん!
とだけ言い残し、真っ先に2階へ駆け上る。
彼女には人混みの中、待たせてしまい申し訳ない。
だがここは膀胱に免じて一つ、何卒。
念願のトイレとの対面。輝いて見えた。
小便器が一つ、ウンコ場が一つ。どちらも埋まり中。
小便器の後ろに立ち、今や今やとその瞬間を待つ。
やはり目の前にすると緊張が緩まり、我慢の限界を超え出すもの。
なんとか皮をねじ摘み、ピュルっと行ってしまいそうな尿汁に無理やり栓をする。もう少し耐えろ。俺、がんばれ。
足も震えだす。腹部膀胱全身に力を入れ、待つ。やばい…。
気が気ではない俺に、前の奴のゆったりした小便態度に段々ムカついてくる。
いや、お前早くしろて!
喋ったこともないし、寧ろ人相のいい優しそうな男性だったけども、今は放尿を妨害するものは全て悪魔に見えて仕方がない。
加えて何がキツいかって、コイツ尿を出し切った後にチンコのみを振って残尿及び水滴を落とすのではなく、体全体を大きく使って大振りで、しかも優雅にちんこを舞わせ、滴る水をそぎ落とすタイプだったからだ。その悠々たる広い背中がコイツの性格、生き様を物語っている。
1秒が長い。
前のコイツが、今俺の人生を握っていると思うと情けない。
コイツがおかわり小便をしようものなら、俺はトイレ目前にして漏らした青年として明日はネット記事の一面行きだ。社会の晒し者にされ、お先真っ暗な人生に違いない。
そんなクソみたいな思考に陥ってる最中、やっと尿野郎が便器からベリベリっと身を剥がした。
今や!
ベルトも全て緩めていた俺は隣の人が去る前に、(覚えてないが)なんなら一瞬接触したレベルで発射する。チン先を摘んだ右手をパッと話すと、溜まりに溜まった尿が圧迫されぷっく〜と膨らんでおり、なんかコブラみたいな状態だった。そこからの勢いはまるで狂気のレーザービーム。寒さ故にサイズは縮こまってしまっており、なんかマダツボミがハイドロポンプを使っているような構図になった。
気持ちいい。
でも、想像以上に尿は出なかった。
やはり寒暖差による尿意だったのか。
...ところで今、後ろのやつは漏れそうなのだろうか。
安堵から生まれた余裕たっぷりの気持ちで、なんだか虐めたくなってくる。
我慢してみろ、漏らしてしまえ!と口角を少し上げちゃったりなんかして。
このまま夕刻までここで突っ立てもいいんだぞ、という気持ちで便器に仁王立ちする。
とはいえそんな性根が腐ってる人間ではないので、二度と経験しないようにと根こそぎ絞りだす。
はぁ...間に合って良かった♪
尿後。
ごめーん!と彼女の元へ向かうとポカリと殴られる。
そりゃそうだろう。日本橋に遊びにきて開口一番、トイレの大騒動(まぁ俺が一人で焦り散らかしていただけだが)があり、彼女を置き去りにしてまで店に駆け込んだのだから。
人混みの中、尿に勤しむ俺をただ待つってそりゃキツいよな。
申し訳ない。当たり前の仕打ちだ。
そうだな。この話にタイトルをつけるとしたら俺はこうする。
膀胱が産んだ暴行
この日はラーメンフクロウにも行ったよ。
大汁なし(400g) アブラマシマシ他全マシ ニラキムチ
デフォルトで麺にペッパーが絡むのはココの汁なしの特徴。
一年ぶりで感動の一杯ですわ。
うまぴ!